新聞広告 シンラ(2)

新潮社
AD+D+I:齋藤浩

そして1週間後、望月氏の書いたコピーを読んで、愕然とした。

「結局、自然は、つくれなかった。」

ま、負けた…。

広告ってまさに視覚と言葉との相乗効果で物事を伝えることなんだな。知識としてではなく、ここで初めてそれを“経験”した私は、そりゃもう目からウロコが100枚くらい落ちたのだった。

時は1999年。不況だし世紀末ということもあり、誰もが漠然とした不安感を抱いていた。そこへ20世紀に我々がしてきたことは?と問いかける。まさにこのタイミングで出すべき広告になった。つづく。