新聞広告 新潮文庫(2)

新潮社
AD+D+I:齋藤浩

この頃、ちょうどプレステ2とFF7が世の中の話題を集めていた。「キャラクターの髪の毛が1本ずつ動くCGがスゴい」とか騒ぎ立てられていたのだが、技術的側面に特化したそういう評価に対して私はモノスゴイ疑問を感じていたのだ。技術はあくまでも目的のためにあるべきなのに。

この時代CGというものが人々の興味の対象になっていたことは事実だが、8ビットのアイコン的なキャラクターに感情移入してきた者として、CGは技術を見せるためではなく、目的を伝えるための手段として使いたい。そのためにどうするか?と考えた結果、極力単純な世界で語ることにチャレンジした。すなわち、円柱と直方体のみでいかに伝えるか。